~ビッグボスから学べること~
今年、私が楽しみにしていることの1つにプロ野球があります。なぜなら、北海道日本ハムファイターズに、ビッグボスこと新庄剛志氏が新監督として就任したからです。
彼の世間のイメージはどのようなものでしょうか。
自由、破天荒、物怖じしない、明るい、サービス精神旺盛、スパイダーマン…
私はメディアを通してしか彼を知りませんが、一見ハチャメチャな言動を取っているものの、その奥からは芯の通った考え方や人への気遣いにあふれた態度などが透けて見え、とてもクレバーで人間力のある素敵な方だなぁと感じています(そりゃあ彼の周りに人が集まるわけだ)。私は、特段日ハムファンというわけではありません(日ハムファンの方スミマセン)。それでも今年の野球界は、彼が入ったことで何か面白いことが起こるのではないかと、今からちょっとワクワクしています。
さて、この「ワクワク感」ですが、私は仕事を続けるにあたって結構大事なことなんじゃないかと思っています。以前のコラムで、新入社員は3年で3割が辞めるという記事を書かせていただきました。早期離職を防ぐために、「会社は若いみんなのことを大切にしている」というメッセージを是非伝えてほしいと。なぜなら人は、誰かから大切にされていると感じられると、ここに居ていいんだという安心感や存在意義を持つことができるからです。
今回はそのもう一歩先、「ここに居ていい」から、「ここに居たい」と思ってもらうにはどうしたらいいかについて考えてみようと思います。そのヒントが新庄氏に感じる「ワクワク感」にあるのではないかと私は思うのです。
「入社して3年、一通り仕事は覚えたものの、毎日がマンネリ化。先輩を見ても自分と大してやっていることは変わらないし、逆に責任が増えた分大変そうだなぁ。転職しようかなぁ」
そんな風に思っていた矢先、新庄氏が新しい上司としてやってくると聞いたら、みなさんならどうしますか?
「あれ?この人何かやってくれそう」「もしかして何か変わるかもしれない」
そんな期待、「ワクワク感」を抱いて、一旦辞めるのを止める気になりませんか。私だったら、「ふ~ん、何か面白そうな人が来たなぁ。せっかくだし、もう少し残ってみるか」と、間違いなく考えるでしょう。
ではなぜ、彼にワクワクするのか。答えは彼が発信したSNS上にありました。
「夢を掴む為にはまず周りに発信すること
人を笑顔にしたいなら自分が笑顔でいること
感謝されるには自分から感謝すること
その場を楽しませるには、まず自分が楽しむこと
失敗しない為には 失敗しない準備をしておくこと
何かをやってもらう方法は まず自分からやること」
心理学の世界には、「過去と他人は変えられない、変えられるのは自分と未来」「自分が変わることで、周囲の見方も反応も変わってくる」という考え方があります。私も大事にしている考え方ですが、新庄氏の言葉を読むと、まさに「まず自分が変わる」ことを体現しているなぁととても感心しました。きっと普段から彼自身がワクワクしているから、周囲にもそのワクワク感が伝わってくるのかもしれません。
新庄氏のようなカリスマ性を持つ人にはさすがになれませんし(なりたいけど)、真似しようと思ってもなかなか難しい。ただ、彼の姿勢や考え方、選手への接し方を見ていると、部下の心をグイっとつかむコツがたくさん転がっているように見えるのです。若手の離職を防ぐのは人事にとっては長年の課題。会社として、人事として、上司として、先輩として何ができるか、今年は新庄氏に注目して考えてみるのはいかがでしょうか。
【最後までお読みいただき、ありがとうございました。】
2022/02/09