~勝負は朝から始まっている~
寒さがやわらぎ、日差しの暖かさを感じる日が増えてきましたね。花や緑が色づき始め、何となく気持ちが明るくなってきた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんな春の陽気に誘われる今日この頃ですが、実は心身の調子を崩す方が増えるのも、この時期の特徴です。先日お話を伺ったある社員の方も、「ちゃんと睡眠を取っているのに疲れがとれません」「集中力が切れやすいのか、仕事中にボーっとしてしまいます」と、不調を感じているご様子でした。
はてさて、「睡眠を取っているのに疲れがとれない」とは、どういうことなのでしょう。
元々春は、「睡眠バランスが乱れやすい季節」と言われています。その理由には、次のようなものがあるのですが、皆さんも思いあたりますでしょうか。
・4月は入社や異動、引っ越しといった環境変化が多く、慣れない環境や人間関係から疲労やストレスが溜まりやすい
・1年の中で寒暖差が最も激しい時期であるため、自律神経が乱れやすい
・花粉症による寝苦しさや、服薬からくる日中の眠気が起きやすい
さらにここ数年は、コロナの影響により在宅勤務が増えた結果、日光を浴びる時間が減ったり、運動不足になったりしていることも、睡眠には大きな影響を及ぼしていると言われています。
睡眠を改善するポイントはいろいろありますが、全部を載せきれないので、今日は簡単にできるお勧めの方法を一つだけ書いておきます。
それは、「朝、太陽の光を浴びること」です。
朝起きて太陽の光を浴びると、体内時計が「朝だ!」とまず感知してくれます。それと同時に、夜の睡眠の「予約スイッチ」を入れてくれます。この予約スイッチが入ると、15時間後くらいに睡眠を促すホルモンが分泌され、脳が眠りに導かれやすくなります。
私たちはこれまで、通勤時間を利用して太陽の光を浴びるということが自然とできていました。しかし今は在宅勤務の増加によって、意識しないと浴びることができません。体内時計のスイッチが入らないまま1日を過ごしていれば、睡眠リズムが乱れるのも納得です。冒頭の社員の方も、在宅勤務の日は始業5分前に起床し、PCの電源を入れてそのまま業務を開始すると仰っていました。案外こういう方、多いのかもしれません。
本当は、太陽の光を浴びるついでに、軽い散歩もしてほしいのですが(同じ動きを一定のリズムで行う運動も、睡眠ホルモンの分泌に役立ちます)、これを伝えると、たいていの人から渋い顔をされます。在宅なのに、朝わざわざ家を出るのが面倒くさいんでしょうねぇ。気持ちはとてもよくわかります。
なので、せめて朝起きたらまずカーテンをシャッと開け、存分に太陽の光を浴びていただきたい。朝8時に浴びると、夜23時には眠くなるという現象、使わない手はありませんよね。
朝を制する者は睡眠をも制する。心身の調子が崩れやすいこの時期、普段の睡眠を見直す機会にしていただけたら幸いです。
【最後までお読みいただきありがとうございました】
2022/04/13